薬局等構造設備規則の一部を改正する省令の施行について
投稿日:2015年4月1日
1 薬局に備えるべき調剤に必要な設備及び器具について
(1)近年の調剤技術の進歩や使用状況を鑑み、薬局に備えるべき調剤に必要な設備及び器具について次のように見直しを行ったこと。
ア 液量器については、規格(20cc 及び 200cc のもの)を削除したこと。
ただし、小容量(50cc 未満)及び中~高容量(50cc 以上)のものを各1つ以上備えることが望ましいこと。イ ピペット台及びロート台を削除したこと。
ウ メスフラスコ、メスシリンダーについては、どちらか一方を備えればよいこととしたこと。
エ メスピペットに代えてディスポーザブルシリンジを用いている等の実態があることに鑑み、調剤に必要な書籍以外の設備及び器具について、同等以上の性質を有する設備及び器具を備えていれば足りることとした こと。これらの設備及び器具に求められる性質は別添のとおりであるため、同等以上の性質を有するか否かの判断に用いられたいこと。なお、調剤に必要な書籍の取扱いは従前のとおりであること。
(2)これらの設備及び器具については、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和 36 年厚生省令第1号)第11 条の 11及び薬剤師法第 21 条に規定する調剤の求めに応ずる義務を遵守するよう、その具備を求めているところであり、引き続きこれらの設備及び器具を備えるとともに、正当な理由なく調剤の求めを拒むことのないよう適切に指導されたいこと。
別添
設備及び器具 | 性質 | |
イ | 液量器 | 一定量の計量 |
ロ | 温度計(一〇〇度) | 温度測定(環境、水温等) |
ハ | 水浴 | 医薬品を間接的に加温 |
ニ | 調剤台 | 散剤、錠剤、水剤の調剤を行う専用の台 |
ホ | 軟膏板 | 軟膏剤の混合 |
ヘ | 乳鉢(散剤用のもの)及び乳棒 | 固体の粉砕、混和 |
ト | はかり(感量一〇ミリグラムのもの及び感量一〇〇ミリグラムのもの) | 散剤の秤量 感量 10mg:0.01g 単位の秤量(小児科領域等分量が少ない場合等) 感量 100mg:0.1g 単位の秤量 |
チ | ビーカー | 液剤の混合・撹拌 |
リ | ふるい器 | 錠剤粉砕時の篩過、コーティングの除去 |
ヌ | へら(金属製のもの) | 軟膏剤等の混合 |
へら(角製又はこれに類するもの) | 上記のうち、金属と反応性がある医薬品(サリチル酸等)の混合 | |
ル | メスピペット | 少量液剤(小児科領域等)の正確な計量 |
ヲ | メスフラスコ又はメスシリンダー | 液剤の一定程度の正確な計量 |
ワ | 薬匙(金属製のもの) | 散剤等の秤量 |
薬匙(角製又はこれに類するもの) | 上記のうち、金属と反応性がある医薬品(サリチル酸等)の秤量 | |
カ | ロート | 液体等を口径の小さい容器等に流下液体と固体を濾過・分離 |